篠島を訪れる定期船が必ず停泊する篠島の玄関口。休憩所の脇に設置された「長浜石」は、加藤清正が名古屋城の石垣を築くために島から切り出したと言われる巨石のうち、島に残された物のひとつです。ちなみに島の南西にはさらに大きな「清正の枕石」と呼ばれる巨石も残されています。
篠島にありながら伊勢神宮が管理しているという中手島(なかてじま)は元々篠島近郊の小島でしたが1974年の埋め立てにより、篠島と陸続きになりました。山頂には伊勢神宮に献上する「おんべ鯛」を作る調整所があります。
しらすの漁獲量日本一の篠島漁港。鯛やフグなども水揚げされる、漁師町篠島の顔です。観光するための施設が用意されているわけではありませんが、ここで働く漁師さんはみんなフレンドリー。声を掛ければ気さくに話を聞かせてくれますよ。ただし写真撮影はひと声かけてからお願いします。
漁港のすぐそばにあるしらすの加工場。獲れたばかりのしらすは出荷の前に、ここで釜茹でし天日でしっかりと干しておきます。その場で冷凍しらすを売ってくれる業者さんもあるので、新鮮なしらすが欲しいなら従業員さんに声を掛けてみてね。
漁師町である篠島には無数の漁船が停泊していますが、これらの漁船はすべて篠島内にある3ヵ所の造船所で作られています。篠島の漁船には不思議な唐草模様が描かれていますが、この模様を見るとその船がどこの造船所で作られたのかがわかるようになっているそうです。今回は特別に造船所のひとつを見学させていただきました。
この日の食事は篠島で獲れたしらすをふんだんに使ったしらす定食。しらす鍋、生しらす、釜揚げしらす、しらすの天ぷら…ありとあらゆる食べ方でしらすをいただきまーす!
※篠島でのお食事については篠島観光協会(0569-67-3700・月曜休み)にお問い合わせください。
帝井(みかどい)とは読んで字の通り「帝の井戸」のこと。1338年に後醍醐天皇の皇子、義良親王が東北地方へ遠征途中、暴風雨に遭い篠島に漂着したと言われているが、この時に親王が利用していたのがこの井戸の水。今でも南北朝時代そのままの井戸の形をとどめている。
ふたりが次に向かったのは「八王子社」。こちらは神明神社の古材で建てられた神社。つまり伊勢神宮の古材はまずは神明神社に姿を変え、その後この八王子社の材料に使われるのです。伊勢神宮は原則として20年に一度、遷宮(社の建て替え)が行われますが、この時に出る古材が、神明神社・八王子社の材料となるのです。